未来絵図 ー二人で歩むこれからー 

 噴水の水の流れる音を聞きながら、瑞希は、奈々子の声に耳を傾ける。

 瑞希に"話せることを話して。"と言われ、ストレスから生理が止まり、それが2ヶ月前に再開し、その直後から智也に抱かれていないこと。まりかの言葉を一瞬でも疑ってしまったことを話した。

「つらかったね。」

「…ごめんなさい。恥ずかしいことだから、話せなくって。」

 ふたりを沈黙が包む。奈々子は、まだ、涙を流していて、瑞希の手をぎゅっと、握りしめていた。

「松っつんは、奈々子ちゃんにベタぼれじゃない。あの子が言ってた事実はないよ。」

「うん。…頭では分かってるの。…だけど。」

「求められないと不安になるよね?」

「…うん。」

「私もそうだった。求められるときはそんな何回もって思ってたんだけど、急になくなると、不安で、色々考えて。結局、話すことなく別れたけど。今なら話したらよかったと思うもん!」

 奈々子は、瑞希の言葉にはっとした。まりかの言葉に惑わされたらいけない、ちゃんと話さないと。

「瑞希さん、ありがとう。」

「いいよ!…あっ来た!」

 瑞希は奈々子後ろから走ってくる人物に手を振る。"話すのは早いほうがいいよ"ニッと笑われ、後ろを振り返ると、汗だくの智也の姿があった。

「俺、そんなこと思ってないよ!!」

 息を整えながら奈々子の両肩をつかみ訴える。その横を、"松っつん。あと、よろしく!"と瑞希は智也の肩をベシベシ叩きながらホテルへと帰っていく。

「智也くん。」

「奈々子戻りは何時?」

「えっと。今日は、4時の会議まで空きだよ。」

「分かった。俺もそれくらいまで空きだから、奈々子の家にいこう。」

 そう言うと、手を引っ張られた。奈々子は、手を咄嗟に引っ込め、智也を見る。智也は、驚いた顔をし奈々子を見た。
 二人の中に、短い沈黙がながれ、やっと口を開いたら奈々子は、聞きたいことたくさんあるはずなのに、出てきた言葉は、

「どうして抱いてくれないの…?」

だった。涙を流す奈々子を智也は、力いっぱい、抱き締める。そして、耳元で呟いた。
"ちゃんと説明する。その前に奈々子をたくさん抱いていい?"
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