未来絵図 ー二人で歩むこれからー
智衣は、3週間前の電話を思い出す。朝早くに工房の電話が鳴り、智衣は急いでとった。久々に聞く、息子の声。
「母さん?」
「智也?今日は休みなの?」
「いいや。今からヨーロッパに、ワインの調達!」
「智也が?あんた、営業じゃないでしょ。」
「なんだけど。自分のためかな?」
「ん!?」
「1ヶ月で、目標達成しないと、結婚させらるかも?」
「えー!!なんで?お母さん、聞いてないし?でも、なんか嬉しそうじゃない?」
「うん。やっと奈々子が彼女になったんだ。だから、絶対にワイン調達してくる。」
「えっ!奈々子っていつも話してる花屋の女の子の名前なの?えっ!彼女になったの?」
と、ここから、恥ずかしい話が永遠に続く。
奈々子は、顔を赤らめて智衣と目を会わせることが出来ない。智衣はそれはそれは楽しく話つづける。
「まぢで、おもしろいっすね。寡黙な松本さんが、甘あまで、デレデレで。」
「もう、勘弁してよ…。」
「智也より、私の方が奈々子ちゃん知り合い歴、長いもんね。奈々子ちゃんのあれこれ、智也に自慢しちゃお。」
「知り合いって何年くらいっすか?」
「んー。始めてうちに来たのは高校の時だったよね?それから、忙しい時期に度々、泊まり込みにきてくれて、でも、その時には、智也は、寮生活だったから、あったことはないはず。」
「ですね。息子さんがいることは知ってたけど。」
「私ずっと奈々子ちゃんにお嫁に来てほしかったのよ!だから、社長にふたりが同期で入社したって聞いて、運命感じちゃった。そして、見守ってたのよ!本当に嬉しい~。」
「智衣さん…。ありがとうございます!そんな言って貰えて嬉しい~。」
奈々子は満面の笑みを向けて、新司は、その様子を羨ましく眺めていた。本当に運命的な物を感じてしまい、二人には幸せになって欲しいなと、心から感じだ。