未来絵図 ー二人で歩むこれからー
転職してすぐに、彼女に対して違和感を覚える。長い髪がバッサリと切られていることや、男性に対して一線引いてること。そして、つねに目線には、あの男、松本智也がいること。
あるとき、その男にご飯に誘われ、食事に行った。その時に、ストーカー事件の話を聞かされ、
ー仕事中は、自分は助けに行けないから、何かあれば彼女を守ってほしいー
そう、頼み事された。
ー彼氏でもないのに。ー
そう毒つくと、少し顔を赤くして
ー好きなんだ。自分の好きな人に傷ついて欲しくない。ー
そんな風に、まっすぐ言われて、俺の方が恥ずかしくなる。奈々子さんが彼氏とは別れたことは知ってたから、気持ちを伝えるよう話すと、
ーまだ、触られることが苦手みたいだ。だから、時が来るまで待つよ。ー
お互いがお互いを好きなのに踏み出せないのは、こんな事情があったのかと、思い、松本さんの頼み事を引き受けた。
それがずっと続き、自分の気持ちが奈々子さんに対しての憧れなのか、それとも、恋愛感情かわからなくなっているときに、自分の気持ちに気が付く時がきた。