イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
酔いが回ってきたのか、暴走気味の真下さんが空のグラスを高々と挙げて立ち上がった。
「はい、よろこんで~!」
店長さんの威勢のいい声が、店内に響いた。
飲み物二杯と、小鉢が三種類ついて1500円というちょい呑みコースが人気で、今夜も会社帰りのサラリーマンたちで混み合っている。
「私の、なにがいけなかったんだろ…」
店内の喧騒に消え入りそうな声で呟くと、真下さんがすっと腰を下ろした。
「うーん、これは日浦のしたたかな打算が働いたのかも」
「…え?どういう意味ですか?」
「これは、あくまで私の推論なんだけど、」
追加のビールを受け取って、真下さんは椅子を私の側にちょっとずらした。
「日浦くんて、入社してからずっと販売店勤務だったじゃない?まあ、誰でも最初は現場から入るんだけど。六年目にしてやっと憧れの本社に配属になって、もう転勤したくないんじゃないかな」
「ど、どういうことですか?」
声を潜める真下さんの口元に、私は耳を近付ける。
「うちの会社、結構古い体質なのよ。結婚してればなるべく地方の営業所には飛ばさないようにしてるみたいで、安定的な昇進が望めるの。どの部署でもエリートコースを歩んでるのは、若くして身を固めた人たちばかりね」
「し、知りませんでした…」
「きっと日浦くんも、本部に来てから先輩に教えられたんじゃない?結婚こそが出世の近道だ、って」
「はい、よろこんで~!」
店長さんの威勢のいい声が、店内に響いた。
飲み物二杯と、小鉢が三種類ついて1500円というちょい呑みコースが人気で、今夜も会社帰りのサラリーマンたちで混み合っている。
「私の、なにがいけなかったんだろ…」
店内の喧騒に消え入りそうな声で呟くと、真下さんがすっと腰を下ろした。
「うーん、これは日浦のしたたかな打算が働いたのかも」
「…え?どういう意味ですか?」
「これは、あくまで私の推論なんだけど、」
追加のビールを受け取って、真下さんは椅子を私の側にちょっとずらした。
「日浦くんて、入社してからずっと販売店勤務だったじゃない?まあ、誰でも最初は現場から入るんだけど。六年目にしてやっと憧れの本社に配属になって、もう転勤したくないんじゃないかな」
「ど、どういうことですか?」
声を潜める真下さんの口元に、私は耳を近付ける。
「うちの会社、結構古い体質なのよ。結婚してればなるべく地方の営業所には飛ばさないようにしてるみたいで、安定的な昇進が望めるの。どの部署でもエリートコースを歩んでるのは、若くして身を固めた人たちばかりね」
「し、知りませんでした…」
「きっと日浦くんも、本部に来てから先輩に教えられたんじゃない?結婚こそが出世の近道だ、って」