うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜
「ひどすぎる……。
了弥め。
神田くんは関係ないの、最初からわかってて、面白がってたのね」
お詫びに寿司を奢るからと神田に言われ、近くの寿司屋に来ていた。
回らない店だ。
「私がじたばたしてるの見て、面白がってたんだわ。
っていうか、鍵屋さんはどうなったのよっ。
もう絶対、鍵付け替えて、出てくんだから~っ!」
こうして、ぐずぐず言うことがわかっていたからか。
カウンターではなく、締め切れる座敷を神田は指定していた。
ので、思う存分、ぐずらせてもらう。
いろいろ言いたいところのことはあるのだが。
やはり、保健室の一件が一番問題で。
恥ずかしさのあまり、了弥と口もきけなくなりそうなので、とりあえず、八つ当たりをする。
「いや、了弥が僕じゃないと知ってて、面白がってたってのは、たぶん、言い過ぎだよ」
見守ってたんだよ、きっと、とさすが友人、あれだけ揉めていたのに、了弥をかばってくる。