秘密 ~生徒に恋して~


悠也の本当の気持ちを聞いて、泣きたいくらい嬉しいのに、一番聞きたかった言葉の筈なのに、心の中はどんどん悲しくなって行った。


…何よ。勝手に決めないでよ。
痛くも痒くもないって?すごく痛いわよ…心が。
ケジメ?私の気持ちも聞かないで、勝手にケジメつけられちゃうの?…

私の中で、いろいろな感情や言葉が渦巻いていた。



でも…言えない。

私は、他の人と結婚するのだ…
誰からも祝福してもらえる優しい人と。


もし「私も好き」と言ったところで、未来は変わらない。
悠也の気持ちも、私自身の気持ちも、ただ悪戯に掻き乱すだけだ。



「うん、やっと言えた。気が済んだよ。ごめんな、一方的にこんなこと喋りまくって」

悠也の表情は、妙に清々しい。
きっと一大決心をして、自分の気持ちを伝えてくれたのだ。
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