秘密 ~生徒に恋して~
そして彼は今、この恋を終わらせようとしている。
私は、自分の気持ちに蓋をしてでも、悠也のその気持ちに応えようと思った。
「ビックリした~!全然気づかなかったわ…ごめんね。
片瀬くん、まだ若いしさ、きっとこれから素敵な出会いがいっぱいあるよね。
でも、嬉しいよ。ありがとね」
「お、おぅ!えっと…あのさ…野球部の連中には内緒にしといてくれよな。アイツらにバレたら、ハンパなくうっとおしいことになるから」
「勿論。誰にも言わないよ」
「サンキュ」
悠也の笑顔はとても穏やかだった。
私も胸の奥を無数の針でつつかれながら、笑顔を作って見せた。
少し肌寒くなって来た秋の風が、二人の間を隔てるように吹き抜けて行く。