乙女は白馬に乗った王子を待っている
のらりくらりとゆり子の言葉をかわす。
高橋は何を考えてるのか分からないところがあって、特に、さやかに関して高橋はどういうつもりなのかゆり子にはさっぱりわからなかった。
本気なのか、遊びなのか。
高橋がさやかにのめり込んでいるようには見えなかったし、さやかは、どう見ても高橋のタイプではないと思う。
しかし、それでも、ゆり子の予想に反して、高橋はさやかを大事にしていたし、意外にも誠実だった。
「だけど、社長、んなこと言っちゃうとアレなんですけど、さやかって、養ってもらう気満々で。
そういうのって、社長、平気なんですか?
私には一生働けとか言って、女子が楽しく働けるように会社を作ったとか熱く語ってたくせに。」
「やー、オレもね、さやかちゃんてリスク管理なってないなあ、とは思うよ。
だってさ、仮にオレと結婚して専業主婦になったとしてさ、
例えばオレが浮気したってさやかちゃんなんて黙って耐え忍ぶしかないわけじゃない。」
「……っていうか、浮気する気満々なんですか?」
「いや、別に浮気しようと思ってるわけじゃないけどさ、オレってイケメンだし、実際モテるわけよ。
性格だって悪くないし、陽気で楽しいじゃん。おまけに社長だしさ。
要するに、オレみたいな男は、付き合ったり、結婚したりして、周りに自慢するのにうってつけな訳よ。
だからさ、そこいらの女たちは虎視眈々とオレをねらってるわけ。」