乙女は白馬に乗った王子を待っている

自分で言うか!?

「……社長、アタシ、どこをどう突っ込めばいいのかちょっとわからないんですけど。」

そんな皮肉をするっとスルーして高橋は続ける。

「だからね、オレにその気がなくてもさ〜、売れないモデルとかさ、大金持ちのマダムなんかが言いよって来たりしたらどうなるかわからないってことだよ。
 ホラ、オレなんて、結構情にもろいところがあるじゃない。だから、同情からついふらふら〜、なんてね。
 そんな時に、稼ぎがないばかりに耐え忍ぶだけなんて惨めじゃない?
 やっぱりさ、人間としての尊厳って現代社会においては、ある程度経済力に裏打ちされちゃうものなんだよね〜。」

そ、そういう問題なんだろうか?

……っていうか、浮気前提??

「いや、それは……、社長が浮気しなければ何の問題もないと思いますけど?」

「確かにそうなんだけどなァ。でも、絶対しないとは言えないし。
 人の気持ちなんて、案外アテにならないものだからさ。」


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