乙女は白馬に乗った王子を待っている

ったく、どういうつもりなんだか。
やっぱり高橋の考えていることはよくわからなかった。

こうなると、一途に高橋のことを思っているさやかが哀れに思われてくる。

「もう、今のセリフ、絶対さやかには聞かせられません!!
 素敵な王子様と永遠の愛を誓って幸せな結婚をする、っていうのがさやかの夢なんですから。」

「ホント、さやかちゃんて純情で素直だよなあ。」

「……っていうか世間知らずですよね。」

ゆり子は高橋のセリフを訂正した。
純情なんて言えば聞こえはいいかもしれないが、ただ単に世の中を甘く見てるだけなんじゃないか。

「でも、さやかちゃんの夢って正しいと思わない?オレ、ちょっといいなぁ、って思っちゃったんだよね。」

「へ?」

「だって、永遠の愛を誓って幸せな結婚が出来たら最高なわけじゃない、やっぱり。」

「………」

確かに。30過ぎて何をたわけたことを、と思っている事は確かだが、
やっぱり、愛する人と永遠の愛を誓うことが出来たら……、それはとても幸運で幸せなことなんだろう……。


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