乙女は白馬に乗った王子を待っている
十分後---
ゆり子は高橋と一緒に公園のベンチに座っていた。
手には午後ティーを握っている。高橋がゆり子を落ち着かせようと、ミルクたっぷり甘いチャイをどこからか調達していた。
高橋は、その間さやかに電話して、少し遅れるから、ゴメンね、と繰り返し謝っていた。
「……で、どうしたの?」
「……わかりません。」
「困ったなぁー。これじゃ、オレ、帰れないじゃない。」
「いいですよ、社長は帰って。別に、社長が悪いわけじゃないですから。はやくさやかのところに行ってあげてください。」
「でも、オレにムカついてることは確かだろ? オレ、何かした?」
「だから、してませんってば!
早く、さやかとゴージャスな素敵デートすればいいじゃないですかッ!
月曜日から優秀で頼りになる田中さんも来ますからッ!!何の心配もせずに、好きなことしてればいいじゃないですかッ!!!」
ゆり子の勢いにたじろいでいた高橋だったが、しばらくしておもむろに口を開いた。