乙女は白馬に乗った王子を待っている
目が腫れぼったい。
朝、起きて、鏡にうつる自分のむくんだ顔を見て、ゆり子はぎょっとした。
そりゃあそうだ。
あの後、ゆり子は東城を呼び出して、思いっきり、泣きながら、飲みながら、叫びながら、の、醜態をさらした。
幸か不幸か、夕べのことはほとんど覚えていない。
最後は、泣きわめくゆり子にほとほと手を焼いた東城が家まで運んで来てくれたことはぼんやり覚えている。
頭ががんがんする。
ああ……、会社に行かなくちゃ。
今日は金曜日。今日を乗り切れば、二日間休める。
自分にそう言い聞かせて、なんとかベッドから起き上がった。
どうも、さやかは夕べ家に帰ってこなかったようで、家には誰もいない。
あの後、高橋がさやかと会ってたのはまず間違いないはずだから、もしかしてさやかは高橋の家に泊まったのだろうか?
……そう考えて、ゆり子はさらに落ち込んだ。
好きな男に見事に玉砕して、アタシは、会社に行ってどんな顔すればいいんだろう……。
いっそ、今日から無断欠勤をして辞めてしまおうか。
カレシもいない、仕事もない。
ああ、人生詰んだ。
……って、ふりだしに戻るだけじゃないか。
いや、年をとったぶん、マイナスか。
………
………