雨音の周波数
「圭吾、この大学は? 家からも通えるし、経済学部の先生、有名だよね」
「本当だ。ここの英文科、英語でシナリオを書く講義もあるんだ。春香のシナリオライターの夢も近づくんじゃない」
「うん。ここならちゃんと勉強すれば二人で合格できるよね」
「そうだな。第一志望はこの大学な。それにしても春香が英文科に行くってのは、ちょっと意外だった」
英語が苦手な私が英文科を志望した理由。それは文章を書く仕事がしたかったから。
最初は国文科を考えていた。文章の世界にある職業をいろいろ調べているうちに、日本語とはもう一つ別の語学の知識があったほうがいいと思えた。
それに圭吾が英語を教えてくれたおかげで、英語の成績はかなり上がった。英語を勉強していく中で、日本語の良さを感じるようになった。言葉を扱う仕事を目指すなら、日本語の良さを知るためにも外国語を学ぼう。そう考えたのだ。文学部であれば、国文科関係の講義も取れるだろうし。
志望大学を決め、あとは勉強をして合格するのみという状況になった。
六月の中旬、予想外のことが起こった。お父さんの転勤が決まったのだ。しかも急なことで八月に引っ越す。最初は単身赴任をする予定だった。ところが父方の祖父が病気で入院することになってしまい状況が一転した。
「春香、ごめんね。受験で忙しいのに」
「気にしないで、お母さん。おじいちゃん、入院するんだし。よかったよね、お父さんの転勤先がおじいちゃんの家の近くで」
「ええ。春香は自分のことを最優先に考えていいからね」
「大丈夫だよ。ちゃんと合格するから」
「本当だ。ここの英文科、英語でシナリオを書く講義もあるんだ。春香のシナリオライターの夢も近づくんじゃない」
「うん。ここならちゃんと勉強すれば二人で合格できるよね」
「そうだな。第一志望はこの大学な。それにしても春香が英文科に行くってのは、ちょっと意外だった」
英語が苦手な私が英文科を志望した理由。それは文章を書く仕事がしたかったから。
最初は国文科を考えていた。文章の世界にある職業をいろいろ調べているうちに、日本語とはもう一つ別の語学の知識があったほうがいいと思えた。
それに圭吾が英語を教えてくれたおかげで、英語の成績はかなり上がった。英語を勉強していく中で、日本語の良さを感じるようになった。言葉を扱う仕事を目指すなら、日本語の良さを知るためにも外国語を学ぼう。そう考えたのだ。文学部であれば、国文科関係の講義も取れるだろうし。
志望大学を決め、あとは勉強をして合格するのみという状況になった。
六月の中旬、予想外のことが起こった。お父さんの転勤が決まったのだ。しかも急なことで八月に引っ越す。最初は単身赴任をする予定だった。ところが父方の祖父が病気で入院することになってしまい状況が一転した。
「春香、ごめんね。受験で忙しいのに」
「気にしないで、お母さん。おじいちゃん、入院するんだし。よかったよね、お父さんの転勤先がおじいちゃんの家の近くで」
「ええ。春香は自分のことを最優先に考えていいからね」
「大丈夫だよ。ちゃんと合格するから」