雨音の周波数
スタジオに行くと、なぜか夏川さんが少し焦っていた。
「おはようございます。夏川さん、どうかしたの?」
「今日、ニッポン香味さんの佐藤社長がラジオを見学しに来るそうです」
「え? 随分、急な話だね。なにかあったの?」
「ただ社長が現場を見たいという理由らしいです」
ああ、時々そういう話聞くな。ラジオ番組って、どうやって放送してるか謎な部分多いもんね。確かニッポン香味の社長、ラジオ好きだし。
「二時間、ずっといるんですかね?」と夏川さんが不安そうに聞いてきた。
「いや、それはないでしょ。放送中に適当に来て、二、三十分もすれば帰るよ。佐藤社長だって暇じゃないだろうし」
「そうですよね。スポンサーさんに見つめられながら仕事をするなんて無理ですよ」
「いつも通りでいいんだよ」
「はい」と言って、夏川さんは少し落ち着きを取り戻した。
いつもはメールやファックスを適当に広げてしまっているテーブルを、少し綺麗に整頓する。そして社長が座れるスペースを作り、念のため今日の台本も用意しておいた。
ラジオ側でいつもと違うことが起こったからと言って、リスナーにはなにも関係ない。準備を滞りなく済ませる。そして午後二時、番組が始まった。
そして三十分くらい経過したときだった。スタジオの内線電話が鳴った。夏川さんがそれを取り「はい、わかりました」と言って、すぐに受話器を置いた。
「ニッポン香味さんがいらっしゃいました。迎えに行ってきます」
「おはようございます。夏川さん、どうかしたの?」
「今日、ニッポン香味さんの佐藤社長がラジオを見学しに来るそうです」
「え? 随分、急な話だね。なにかあったの?」
「ただ社長が現場を見たいという理由らしいです」
ああ、時々そういう話聞くな。ラジオ番組って、どうやって放送してるか謎な部分多いもんね。確かニッポン香味の社長、ラジオ好きだし。
「二時間、ずっといるんですかね?」と夏川さんが不安そうに聞いてきた。
「いや、それはないでしょ。放送中に適当に来て、二、三十分もすれば帰るよ。佐藤社長だって暇じゃないだろうし」
「そうですよね。スポンサーさんに見つめられながら仕事をするなんて無理ですよ」
「いつも通りでいいんだよ」
「はい」と言って、夏川さんは少し落ち着きを取り戻した。
いつもはメールやファックスを適当に広げてしまっているテーブルを、少し綺麗に整頓する。そして社長が座れるスペースを作り、念のため今日の台本も用意しておいた。
ラジオ側でいつもと違うことが起こったからと言って、リスナーにはなにも関係ない。準備を滞りなく済ませる。そして午後二時、番組が始まった。
そして三十分くらい経過したときだった。スタジオの内線電話が鳴った。夏川さんがそれを取り「はい、わかりました」と言って、すぐに受話器を置いた。
「ニッポン香味さんがいらっしゃいました。迎えに行ってきます」