love square~四角関係なオトナ達~
「じゃあ…じゃあ…してよ…」


「え?」


「仲直りしてよ、って言ってんのッ」


「はぁ…」


「ケンカしっぱなしで終わったまま、更にこんな事…って、全部言わせないでッ。とにかく仲直りしてッ」


「わかりました。では、どうぞ手を」


「うん…」


工藤の左手にあたしの右手を重ねる。


細くしなやかな工藤の手だけど、更に小さいあたしの手。


その右手の薬指に工藤はキスを落とした。


「この薬指、仲直りの印にもらってもいいですか?」


「うん…」


「では、行きましょう」


「え?行くって、どこへ?」


戸惑うあたしに工藤は何も言わず家を出て、車に乗せる。


外の雨は小降り、風もいつしか穏やかになっていて、曇り空の下の大地に走る工藤の車。


「工藤…?」


「もらってもいいのでしょう?」


「いいケド…?」


もらう=車でドライブの意味がわからずに、助手席のシートでおとなしくなるあたし。


車は丘を走り抜け街を通り過ぎ、国道の端まで行って止まった先は。
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