love square~四角関係なオトナ達~
「姫葵さん…?」


「あ…!ご、ごめんなさいっ。覗いたり邪魔するつもりは全然なくて…」


「お嬢さん」


「帆乃香さん…」


「見ましたよね?わたしと工藤さんの関係。申し訳ないですけど、お嬢さんの入り込む隙間って、ナイんです」


「宮崎さん、やめてください」


「いいの、工藤。あたし、知らなくて…。あの、コレ、コーヒーなの。2人でドライブがてら星でも見に行って?今日ならきっと綺麗に見られ…」


「姫葵さんッ!」


「ごめんなさい、邪魔しちゃって。楽しんできてねっ」


工藤にコーヒーを押しつけて、素足のまま事務所のドアから外へ飛び出した。


やっぱり…!


いく兄ちゃんが言ってた通り、あたしは身代わりだったんだ。


あの人の…帆乃香さんの…!


帆乃香さんがすぐ近くにいるのに、どうしてあたしなんかにキスしたの!?


なぜあんなに優しい言葉を並べられたの!?


そんなにこの会社が欲しかった?


ウソつき…工藤のウソつき…っ!!


素足で走る痛みなんて感じない。


痛いのは心なんだよ?


あたしを傷つけたのは工藤なんだからッ!
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