love square~四角関係なオトナ達~
「私には妻がいました。当時、私は27歳、妻は23歳、今の姫葵さんと同じ歳です。名前を美櫻と言いました」
…ミオ………。
「元々、病気を持っていて、それがわかっていながら私達は結婚という道を選びました。いつか治る、治してみせると信じて疑わなかった。しかし、病状は悪くなるばかりで、入籍後まもなく、妻は入院でけの生活になりました」
「…うん」
「そんなある日。突然、骨髄移植のために必要なドナーが現れたんです。神様は私達───美櫻を見放してはいなかった、その喜びで、幸せでいっぱいで。 他に道もなく、そのドナーの骨髄提供手術を受けたんです。開けた未来を目の前に、どんな困難も苦しみも2人で、と。だが、苦しみ抜いたあげく、待っていたのは空虚な“死”でした。 もらった骨髄が適合しなかったのです」
「美櫻さん…」
…ミオ………。
「元々、病気を持っていて、それがわかっていながら私達は結婚という道を選びました。いつか治る、治してみせると信じて疑わなかった。しかし、病状は悪くなるばかりで、入籍後まもなく、妻は入院でけの生活になりました」
「…うん」
「そんなある日。突然、骨髄移植のために必要なドナーが現れたんです。神様は私達───美櫻を見放してはいなかった、その喜びで、幸せでいっぱいで。 他に道もなく、そのドナーの骨髄提供手術を受けたんです。開けた未来を目の前に、どんな困難も苦しみも2人で、と。だが、苦しみ抜いたあげく、待っていたのは空虚な“死”でした。 もらった骨髄が適合しなかったのです」
「美櫻さん…」