love square~四角関係なオトナ達~
「大丈、夫…?」


「全部吐いたので、これでおさまるかと。すぐに朝食作ります」


2階へ上がりフラつきながらキッチンに立つ工藤に無理をさせるわけにもいかず、


「ねぇ?」


「もう平気です」


「ねぇってば!もうご飯なんていいから、休んでてっ」


手を引いてソファーに座らせた。


「今、お水持ってくるから」


蛇口をひねって冷たい水とおしぼりを持って行くと、グラスはすぐに空になり、顔におしぼりを押し当てて大きな溜め息をついた。


「今日、休めないの?」


「あいにく仕事がたんまり」


「無理して飲まなきゃ良かったのに。東京のホテルでは平気だったのに、昨日、そんなに飲んだっけ?」


「東京では姫葵さんを連れ帰らなければならない責任と使命感でなんとかもちこたえたんですが。昨夜は気も緩んで少々飲み過ぎたようです」


「あたし、シリアル食べてちゃんと1人で仕事行ってくるから。お昼に戻って手伝えることがあればやらせて?それから怜玖さんトコ行く」


「では…お願いします」


安静にソファーで横になる工藤を尻目に、少しのシリアルとミニトマトを1つ。


つなぎも装着完了、


「じゃあ、少しでも体休めてね?」


って、新しいおしぼりをテーブルに置いた。
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