love square~四角関係なオトナ達~
「帆乃香さん、どうぞ」


「あっ!ありがとうございます」


工藤のデスクにもカランと氷のぶつかる涼しい音と一緒にアイスコーヒーを置いた。


「お2人とも、ミルクとガムシロは?」


「私はけっこうです」


「すいません、ミルクを1つ」


「ハイ、どうぞ」


あたしもミルクとガムシロを1つずつ入れて、パパのデスクでアイスコーヒーに口をつけた。


今、工藤の隣にはいたくない。


赤い目を見られるのも、人のパソコンを覗き込むのもヤ。


「ねぇ、工藤?あたしにできることって、あるかな?」


「とりあえず後はこの急ぎの1件だけ送信してしまえば、今日のところは細々とした雑務だけです。姫葵さんは夕方までお休みください」


「じゃ、その雑務、やりたい」


「宮崎さんの方が流れを知っているので、彼女にお願いします」


なんか…ムッ…。


あたしなんかより帆乃香さんの方が役に立てるのはわかってるけど、そんな邪険に扱うことないじゃない。


「社長に夕食を作っていただけると助かりますが」


「ここにいると、邪魔?」


「ちょっと待ってください。どうもこのフランス語の言い回しが…」


ぶぅ…。


一言、言ってやりたい気もしたけど仕事の邪魔にだけはなりたくなくて、あたしは静かに2階へ上がった。
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