love square~四角関係なオトナ達~
「だから社長の娘なんて面倒だっつったんだよ。オレは知らねぇからな」


怜玖さんは泣きじゃくるあたしを素通りして、宿舎の方へ足を向けた。


あたしは誰でもいいから当たり散らしてやりたくて、その背中に思いつく限りの言葉を投げようとするのに、嗚咽で言葉がしゃくり上がる。


「…っ…っ…だもん。…みん、な…キライだ、もんっ…っ…!」


怜玖さんは大きな溜め息をつき、背中であたしを見る。


「会、社…いら、ないっ…っ…し…、みんなもっ…っ…あたしも、大嫌いっ…っ…!」


そうだよ…。


誰よりあたしはあたしがキライ!!


パパのお金ばかりに頼ってたあたし。


婚約者候補だからってチヤホヤされるあたし。


工藤に騙されたあたしも。


こんな涙に溺れちゃう弱いあたしも…!
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