俺様彼氏はShy Boy?


そうだ。

今日で、付き合ってちょうど1年。


「ずいぶんな彼女じゃね? 彼氏の誕生日に他の男とデート」

「……それは」

「笹木のため。だから、俺も行けばって言った。でも、実際は…充と二人きり」


抱きしめられていて海斗の表情が見えない。

でも、いつも強気な海斗からは想像できないほどの弱々しい声。


「充と二人で、楽しかったか?」


海斗の切なさを帯びた声色に、だんだんと視界が滲んでいく。


「昔を思い出して…ドキドキした?」

「…………」

「充とヨリを戻すか?」


海斗の言葉に、ポロリと涙が零れた。


「見つめ合ってんなよ。楽しそうに笑ってんなよ。手なんか繋いでんじゃねえよ。
上目遣いで…他の男を見てんじゃねえよ」


抱きしめられていた腕が緩んで、あたしの顔を覗き込んでくる。

その瞳は真っ直ぐで真剣で、あたしを逃してはくれない。


「比奈が好きなのは、俺だろ?」


間違えんな、と。

溢れる涙を、チュッチュッとキスで掬い取っていく。


「おまえは俺だけを見てればいいんだよ」


そう言って重なる唇は、少しだけしょっぱくて。

だけど、甘くてとろけてしまいそうなキス。


ねぇ。

海斗はわかっていたの?


唇が離れて、ゆっくりと瞳を開けると。

頂上を示すアンテナがを通りすぎたあとだった。


ねぇ、これって。

永遠の愛の誓い?


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