俺様彼氏はShy Boy?


地元に戻ったあたしたちは、駅前をブラブラ歩く。

時刻は17時を過ぎたところ。

まだ明るいけれど、これから海斗の誕生日のお祝いをするには遅すぎる?

何のプランもないまま、時間だけがどんどん過ぎていく。


この時間になると駅は人でごった返し、海斗のあとを着いて行こうとすると。

すれ違う人たちの肩にぶつかっては謝ってばかり。


「これからどうする?」


振り返る海斗が、また謝ってるあたしを見て大きな溜息を吐いた。


「トロすぎ…」


冷たく言うけど、ほらと手を差し出してくれる。


「……ありがと」


その手を取って、自分の指を絡める。

所謂、恋人つなぎ。

大きな手が、あたしの小さな手を包み込んでくれる。


「これから、うちに来ない?」


ここからだと、海斗の家に行くよりもあたしの家に行ったほうが早い。

すぐに返事は返ってこなくて。

何かを考えてるのか、少し俯く海斗を覗き込む。


「嫌?」


今までに数回しか来たことがない。

土日は母親が家にいるし。

平日だと学校から近い海斗の家に行くことの方が多かった。


「親は?」

「今日はおばあちゃんの家に泊まりに行ってる」


一人暮らしのおばあちゃんのところに月に一回遊びがてら泊まりにいくのが恒例で。

今日がその日。

今回は予定があったあたしはパスして、夜は未来の家に泊まりにいくことになっていた。



「じゃあ、誰もいないんだ」

「…うん」

「ふーん」


じゃあ、比奈んちで。

そう言って、あたしの半歩前を歩く。


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