俺様彼氏はShy Boy?


逃げ込んだバスルーム。

鏡に映る自分の姿は、今まで見たこともない“女”の顔をしたあたし。

まだ湯気の残るそこは、海斗のアクアマリンの香りが広がっていて。

さっきまで海斗がここにいたんだと思うと、馬鹿みたいにドキドキする。


頭からシャワーを浴びてもスッキリするどころか、モヤモヤが大きくなっていく。

あたしと同じシャンプーたボディーソープを海斗も使ったのか。

海斗から自分と同じ匂いがするのか。


そんなことを考えてばかりでモヤモヤは深まっていくばかりだった。


「ばか、海斗……」


鏡に映る自分を見つめる。


「欲求不満だよ」


声に出すと、余計に情けなくなっていく。


それだけに意味があるなんて思わない。

それが絶対だなんて、思ってないよ?


でも、抱き合ってわかることだってあるはず。

伝わる思いもあるはず。


あたしにもう少し魅力があったら。

あたしにもう少し色気があったら。


小さな胸。

なんとなくしかくびれていない腰。

小さな身体。


だから、海斗はあたしに欲情しないの?


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