俺様彼氏はShy Boy?
『苺みるく、好きなんだよね』
机の上にあったもう一つの苺みるくを摘んで、ニコリ微笑んで。
内緒ね? なんて口許に人差し指を当てる彼に、さらにドキドキしていたのを覚えてる。
たったそれだけなのに。
馬鹿みたいに、いつもカバンの中に忍ばせていた苺みるく。
いつ彼が来てもいいように……
たま、海斗に声をかけてもらえるように。
そう、あたしは。
この時にはもう、いとも簡単に海斗に堕ちていたんだと思う。
単純でしょ?
自分でも呆れるくらい、簡単で単純で。
きっと、一目惚れ。
初めて海斗を見たときから、この人のことを好きになるってそんな気はしていた。
まんまと、彼に堕ちてしまった。
でも、彼のウワサを聞いて。
地味で目立たない自分とはまったく別の世界の人だと思って、気づかないフリをしていただけ。
あまりいい噂を聞かない彼のことを好きになってしまった自分を。
誰にも知られたくなかっただけなのかもしれない。