俺様彼氏はShy Boy?
その彼女が向かって行った先にあるのは、体育館の近くにある非常階段だった。
その非常階段は日当たりが悪いせいで、昼休みにはそんなに人が集まるような場所じゃない。
だけど、海斗はそこにいることが多かった。
今日みたいな暖かい日は、海斗はきっと非常階段で昼寝をしているだろう。
その場所へと美佳が向かっていく。
確信なんてないのに、ソワソワするこの気持ち。
なんだか胸騒ぎがする。
「比奈? どうかしたの?」
不安そうな未来の声が聞こえて、あわてて笑顔を作ってみても。
うまく笑えてる自信がないほど動揺していた。
どうしてそんなに不安だったのか。
気になって仕方なかったのか。
美佳が一瞬だけこぼした笑みが、なぜか勝ち誇っているように見えてしまったからだった。
見間違いかもしれない。
その先に海斗がいるかどうかだってわからない。
だから、そんなに心配したって仕方ないのに。
「比奈?」
「ううん、なんでもない」
不安がじわじわと心を侵食していく。