俺様彼氏はShy Boy?
もちろんあたしには余裕なんてなくて。
必死に海斗にしがみついて。
だけど、まだ止めてほしくなくて。
あたしみたいに、海斗もあたしのことでいっぱいになって欲しいと願ってしまう。
時折漏れてしまう甘い声に、海斗は微かに眉間にシワを寄せて切ない顔をした。
だけどあたしは、海斗とのキスに夢中で気づかなかった。
ただ、海斗のキスに感じて。
その甘さに溺れてしまいそうになっていた。
海斗が好き……
こんなにも、彼にはまってしまうとは思わなかった。
いつも女の子に囲まれていて。
決して優しくなんてなくて。
いつも偉そうで。
俺様で。
それでも、一緒にいると心地よかった。
隣にいるだけで、幸せだと思った。
「このまま、サボる?」
そう言ってニヤリと笑う海斗に、あたしはコクリとゆっくり頷いた。
海斗と一緒にいたい。
さっきの不安をもっと綺麗に消し去るために。
今は海斗を誰よりも一番近くて感じていたかった。
その思いは海斗にも届いたのか。
あたしがそっと海斗の手に自分の手を重ねると、その手に指を絡めてきてくれる。
少しだけ冷たい海斗の手を、あたしの温もりで包み込むように。
絡まる指は、あたしの好きを受け止めてくれたような気がして。
それだけで、不思議と気持ちが落ち着くんだ。