俺様彼氏はShy Boy?
そのときに、あたしの耳元で。
『制服、いつもみたいに戻しとけよ』
いつもよりずっと低い声で呟いていった。
朝から海斗を不機嫌にさせてるのはあたしなのに。
あたしのことを気にしてくれて、この着崩した制服を直せと言う海斗に。
あたしの機嫌は良くなっていく。
俯いて緩む口許を必死に隠しているあたしに気づいた未来は。
あたしたちの間に何かあったことを悟ったようで。
あたしを見下ろしたまま小さな溜息を吐いた。
「ねぇ、比奈。やっぱり、何かあったよね?
あたしじゃ頼りないかもしれないけどさ、ちゃんと相談してほしいよ、ちゃんと話してほしい…」
今にも泣き出しそうなほど切ない声に、あたしはゆっくりと顔を上げると。
目の前にいる未来は、あたしを見ることなく瞳を伏せていた。
「…昼休み、ちゃんと話すよ」
あたしは未来の手をそっと握り締めて。
「ゴメン…」
それ以上、何も言うことができなかった。