俺様彼氏はShy Boy?
「海斗はあたしには“そういう気”にはならないんだよ。
だから、“そういう相手”が他にいたっておかしくないでしょ?」
いやいや、おかしいよ。なんて、自分で言っておきながら心の中で突っ込みを入れて。
それがおかしくて苦笑するしかなかった。
そんなあたしを見て、未来の顔つきが変わったのはわかった。
「おかしいよ!!」
「未来…」
「なに笑ってんの? 何かが間違ってる。比奈の考え方変だよ。
好きだったらなんでも許せるの?
ほかの女の人を抱いててもいいって言うの?
そんなの全然幸せじゃないじゃん、そんなんで付き合ってたって意味なんてない!!」
そう叫んで立ち上がる未来の座っていたイスが、ガターンと勢いよく後ろに倒れた。
興奮している未来はそんなことは気にすることもなく、力任せにバンッと机を叩いて。
あたしを真剣な顔で見下ろしてくる。
「比奈が聞かないんだったら、あたしが直接須藤くんに聞いてくる!!」
「ちょっと、まっ――」
「待たない!!」
今にも出て行きそうな未来の手を掴むと、その手をパチンと振り払われる。
「比奈が須藤くんのことが好きなのわかる。別れたくない気持ちもわかる。
だけど…
あたしの大切な友だちが幸せになれないような恋愛をしてるなら、あたしは嫌われたとしてもやめさせるよ。
須藤くんが、比奈以外の女の人と関係を持ってるなら。
あたしは比奈たちを別れさせるから」
あたしのことなのにこんなにも興奮して、目を真っ赤にさせて叫んで教室を出て行こうとする未来を後ろから抱きしめた。