俺様彼氏はShy Boy?
「誰にも言うなよ?」
「えっ…?」
「タバコ。ここで吸ってたこと」
「そ、そんなの誰にも言わないです」
別に、先生がここでタバコを吸っていようが。
あたしには関係ないことだもの。
それを誰かに言ったところで、あたしには何のメリットもないじゃない?
そもそも、あたしは誰かにペラペラと喋ってしまうような性格ではない。
「じゃあ、よろしく」
そう言って、あたしとすれ違い自分のデスクに戻っていく先生を見て。
ハッとここにきた理由を思い出した。
「先生!!」
先生の後ろ姿に、少しだけ声を張り上げると。
何? と少し気だるそうに振り返る。
「この間は、ありがとうございました」
そう言いながら深々と頭を下げる。
あの日、自分で帰れるといいながら。
本当は無理だってことわかってた。
だって、ベッドに横になってるときから。
頭がクラクラしていたし。
天井がクルクル回って見えた。
だからたぶん、歩いて帰ることなんて不可能だったんだ。
だけど、うちの両親は共働きだし。
暗くなるまで帰ってこない。
だから、先生が送ってくれたことが本当にありがたかった。