俺様彼氏はShy Boy?


なのに先生は。


「何が?」


本当にわからないような怪訝な表情。


「何って…」

「別に保坂に礼を言われるようなことした覚えはないぞ」

「だって、送ってくれたじゃない」

「病人を送るのは、養護教諭としては普通だろ?」


養護教諭として、普通……

そうか。


「……やっぱり、他の子にも優しいんじゃん」


あたしだけが特別だとは思ってなかったけど。

あのときの言葉が嬉しかったのは事実だから。

ちょっと、ショックというか…

なんとなく、面白くない。


そんな気持ちが顔に出てしまったのか、瞳を伏せたあたしを見て先生はクスリと笑みを漏らして。


「まあ、さすがに家まで送ったのはおまえが初めてだけどな」


憎たらしい笑みで、あたしを見遣る。


「…先生」

「ん?」

「それ、口説き文句?」

「フッ。んなわけないだろ」


呆れたようなその笑みを見て、あたしまで自然と笑顔になる。


< 242 / 479 >

この作品をシェア

pagetop