俺様彼氏はShy Boy?
なのに先生は。
「何が?」
本当にわからないような怪訝な表情。
「何って…」
「別に保坂に礼を言われるようなことした覚えはないぞ」
「だって、送ってくれたじゃない」
「病人を送るのは、養護教諭としては普通だろ?」
養護教諭として、普通……
そうか。
「……やっぱり、他の子にも優しいんじゃん」
あたしだけが特別だとは思ってなかったけど。
あのときの言葉が嬉しかったのは事実だから。
ちょっと、ショックというか…
なんとなく、面白くない。
そんな気持ちが顔に出てしまったのか、瞳を伏せたあたしを見て先生はクスリと笑みを漏らして。
「まあ、さすがに家まで送ったのはおまえが初めてだけどな」
憎たらしい笑みで、あたしを見遣る。
「…先生」
「ん?」
「それ、口説き文句?」
「フッ。んなわけないだろ」
呆れたようなその笑みを見て、あたしまで自然と笑顔になる。