俺様彼氏はShy Boy?
デスクに戻って、なにやら書類に目を通し始めた先生の背中をなんとなく眺めていた。
特に意味なんてない。
ただ白衣の背中を見てると、落ち着くから。
「こうやってここにくるの、久しぶりだな」
「…そうですね」
「また、何かあったか?」
「そんなこと…」
「ない。って顔はしてないな」
クルリ、椅子を回転させながら振り返って。
椅子に座ったままの先生は、肩肘をデスクについて長い足を組みなおす。
先生の言葉に笑うしかなかった。
あたし、そんなにわかりやすいのだろうか。
すぐに顔に出るとは言われるけど、それにしたって先生はいろいろ鋭すぎる。
こうやって体調も悪くないのに先生に会いに来たのは、初めてじゃなくて。
前にも、ここに来ていたことがあった。
「また、いじめられたか?」
「いじめられてません」
いつの話してるんですか!? と、あたしが頬を膨らますと。
先生はクックッと肩を震わせた。
その笑い方にムスッとするあたしを、先生は瞳を細めて優しい顔をするんだ。
その瞬間、ズキンと胸に痛みが走った。