俺様彼氏はShy Boy?
「いつもいつも、そんな楽しそうにどこ行ってんだ?」
どこか威圧するよな冷たい声色に、あたしはどうすることも出来なかった。
振り返れば、その先には今会いたくない人がいる。
口を開けば、きっと目頭が熱くなる。
抵抗すればいいのに出来ないのは、今あるその温もりにクラクラと揺れている自分がいるからだった。
バカみたい。
バカみたい。
いい加減、あたしの中から消えて欲しい。
「か、関係ない…じゃない」
そう頑張って絞り出した声は聞き取るのがやっとなくらい小さくて微かに震えていた。
「はっ!? 関係ない?」
不機嫌な声、ふざけたこと言ってんなよ…とイラついた声。
「俺は別れないって、言ったよな?」
掴まれた腕に、グッと力が入ったのはわかった。
「…もう、いいじゃない」
小さな溜息を飲み込んで、なるべく明るく、冷静に。
「もうさ、終わったんだから」
「何が終わっ…」
「あたしがもう、海斗のこと好きじゃない」
そう言って、海斗を見上げるあたしは。
ニコリと笑ってみせる。
もう、あなたのことなんてなんとも思ってないのよって。