俺様彼氏はShy Boy?
「ない、ない……ない」
だんだん激しくなる雨。
制服に染み込んで、身体を冷やしていく。
雨の匂いに包まれて、それが余計に切なさを誘っていった。
薄暗くなった中庭には、もう誰もいなくて。
周りにも人の気配すら感じられなかった。
もう、ピアスを探そうにも、よく見えない。
「…っ……ぃと…」
抑えてたはずの涙が、堰を切ったように流れ出す。
溢れる涙に、視界が奪われて。
それが余計にピアスを探すのを困難にさせていった。
「…うっ……」
やっぱりどこにもない。
雨に濡れて。
泥だらけで。
涙でグチャグチャで。
あたし、何やってるんだろう……
「…どうしたら、よかったの」
誰に言うわけでもなく、そう呟いて。
その場に座ったまま、膝を抱え込むように顔を伏せた。
その間も、雨があたしの身体を冷やしていく。