俺様彼氏はShy Boy?


俯いてたあたしは、そっと視線を上げると。

そこにはげんなりした先生がいて。

その崩れた表情に、あたしはクスリと笑ってしまった。


そんなあたしを見て。


「何笑ってんだよ」


そう言ってフッと鼻で笑った先生は、あたしの頭を軽く叩く。


そんなあたしたちは、まるで恋人同士みたいで。

なんて…何バカなことを考えてるんだと呆れてしまう。


一人で帰ると言ったあたしを、先生は半ば無理やり引き止めて。

『もう帰るから』と自分の荷物とあたしの荷物をまとめだす。


「制服濡れてるから、車のシート濡れちゃうよ?」

「制服が濡れてるから、送っていくんだろ?」

「でも…」

「そんな格好で一人で帰せるか。着替え持ってるのか?」


先生に言われて、視線を自分の制服に落としてギョッとした。

雨で濡れた制服が体に張り付いて、下に着たキャミが透けて見える状態だった。


こんな日に限って、ジャージも持ってなくて。

こんな日に限って、ベストも着てない。

ブラウス一枚。

スカートだって雨と泥でグチャグチャで。

ポタポタと床に小さな水溜りを作っていた。


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