俺様彼氏はShy Boy?


そんなあたしを隠すように、肩から優しくタオルをかけてくれる。


そんな格好で帰るのは、本当はすごく勇気がいた。

だから先生に送ってもらえることは、すごくありがたい。


でもね。

まだ、諦められないピアスを。

もう一度探しに行きたかった。

どうしても、今日中にピアスを見つけたかった。


「…用が、あるから」

「今日じゃなくてもいいだろ」


こんなあたしを見たら、誰だってそう言う。

真っ直ぐ家に帰れって、そう言うだろう。


「用って何?」


呆れた声があたしの頭に降ってくる。

見なくたってわかる。

先生がめんどくさそうに顔をしかめてるって。


「…うん」

「うん、じゃねえだろ」


はぁっと盛大な溜息。

俯いたままのあたしの頭に、先生の大きな手が乗っかってそのまま動かない。


「黙ってたら、わからないだろ?」


呆れた声なのに、どこか温かい。

頭に置かれたままの手のひらも、思った以上に温かくて。

素直に口を開いている自分がいた。


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