俺様彼氏はShy Boy?
「ここだよ!!」
ミッチャンの姿を見つけて、大きく手を振って。
あたしたちはここだよ!! と大きな声を出した。
人混みの中を掻き分けてこちらに向って走ってくる笑顔のミッチャンたち。
あまりの勢いのよさに、あたしたちを顔を見合わせクスクス笑いあって。
もう一度、人混みの中へと視線を戻す。
「……あっ」
思わずでてしまった、あたしの声は。
賑やかな文化祭いの音に掻き消されて未来には届かなかったみたい。
チラッと横目で見た未来の視線は、真っ直ぐに拓也くんのほうへと向いていて。
そのことにホッとして、なんでもないようにミッチャンたちに手を振り続けた。
さっきまで着ていたタコの絵が描かれたエプロンはしてなくて。
だけど、ミッチャンたちが近づいてくると彼らから微かにたこ焼きの匂いがする。
「フフ、たこ焼き臭い」
ワザとらしく鼻をつまんでそう言うと。
ミッチャンは慌てて自分の匂いをクンクンと嗅ぎだして。
それがまるで犬みたいで笑える。
「お疲れ様!!」
そう言って、ミッチャンたちのために買っておいた冷たいお茶のペットボトルを頬につけると。
「うわあ!!」
大袈裟なくらい驚くミッチャンに、あたしたちは大笑い。
「サンキューな」
お茶を受け取った彼らは、ゴクゴクと勢いよくそのお茶を飲み干していく。
そんな姿を見て、買っておいてよかったね!! と未来と顔を合わせて笑った。