俺様彼氏はShy Boy?
「…また、凄まじいな」
あたしの溜息に重なるように、階段に響く低い声。
ククッと呆れたように笑いながらそこに現われたのは高藤先生だった。
凄まじいなんて、まるで全部見ていたような言い方。
「男の取り合いだろ?」
そんな人を馬鹿にしたような言い方に、あたしは先生を睨みつけた。
そんなんじゃない。
そう言えないのは、あながち間違いではなかったから。
「おまえ、災難ばかりだな…」
「えっ…」
「この間の放課後といい、今回といい。なんか恨みでもかってんの?」
「放課後…って…」
先生はあの時、美佳に呼び出されたことまで知っていたのか。
知っていて、何も言わずにいてくれたの?
「そんなにいい男かね、須藤は」
しかも、海斗のことまで。
先生の言葉に驚きすぎて、パチパチと瞬きを繰り返し何も答えられなかった。
馬鹿みたいに、口をパクパクさせているくらい。
そんなあたしを見て、またククッと声を殺して笑っていた。
だけど、その笑みはすぐに真顔に戻って。
視線はあたしの顔から少しだけ下げられた。