俺様彼氏はShy Boy?
「ついてこないでください」
「仕方ないだろ、保健室こっちにあるんだから」
「じゃあ、先に行ってください」
「はいはい」
フッと鼻で笑う先生は、やっぱりあたしを馬鹿にしてる。
でも、今はそんな先生につっかかってる余裕もなくてひたすら階段を下りていった。
ついてこないでとか、自意識過剰もいいところだ。
だって、先生の言うとおり。
この先には保健室だってある。
「まあ、頑張れよ」
そう言って、先生はあたしの頭をポンッと撫でて前を歩いていく。
あたしの刺々しい言い方とか、全然気にすることもなくいつも通りだった。
触れ違うときに感じた微かにタバコの匂いが混じった先生のアクアマリンの匂い。
ひらりと揺れた白衣の裾を眺めたまま。
先生に触れられたところが熱を持つのを感じて、それを誤魔化すように髪に触れた。
「……頑張れって、なによ」
前にも同じようなことを言われた。
先生に頑張れって。
ねぇ、先生は全部お見通しだったりするの?
あたしと海斗のこと、知ってるの?
「急がなきゃ…」
そう自分に言い聞かせるように呟いて、大きく深呼吸する。