俺様彼氏はShy Boy?


海斗が呟く言葉の意味がまったくわからなくて。

だけど、海斗に聞いたところでその答えは返ってくることはなかった。

だって、今の海斗の瞳には…あたしは映っていないから。


ただ見上げたままでいたあたしの頬に、緩められた海斗の右手が触れて。

頬から顎へ、そして首元…鎖骨…

滑るようになぞられて、ゾクゾクと鳥肌が立った。


ブラウスから覗く胸の上辺りに止まった海斗の長い指。

そう、そこは…さっきの赤い痣のところ。


『キスマークみたいだな』


不意に高藤先生の言葉を思い出して、慌ててその痣を隠そうと伸ばした手は。

簡単に海斗に掴まれて身動きがとれなくなったしまう。


「違う、そんなんじゃない」

「何が?」

「だから、それは…――」


美佳にやられた。

そう素直に言えたら良かったのかな?

美佳に嫌がらせを受けてたって、海斗に言えてたら良かったのかな…


グッと言葉を飲み込んだあたしを見て。

フッと鼻で笑った海斗は、そのままあたしの首筋に唇を落とした。


< 411 / 479 >

この作品をシェア

pagetop