俺様彼氏はShy Boy?


あたしの前に立ちふさがる海斗。

対峙する、海斗と先生。


「何でおまえがいんだよ」


不機嫌がそのまま現れた声色に、あたしは小さく身体を丸めた。


「先生に向って、“おまえ”はダメだろ?」


クッといつもの馬鹿にしたような笑いをする先生に、今にも飛び掛りそうな海斗だった。

だから、そうならないように、あたしは無意識に海斗の制服を掴んでいた。


「つけてきた?」

「まさか」

「じゃあ、何で。比奈が心配だから?」

「まあ、心配なのは間違いないな。今の保坂は危なっかしいからな…」

「比奈のことなら、何でも知ってる風だな」

「今の須藤よりは、な」


なんなの?

先生のその言葉も。

少しだけ見えるその表情も。

何もかもが、海斗を挑発してるようにしか見えない。


それも、楽しんでいるように感じてしまって。

掴んでいた制服をさらに強く握った。


「俺でよかったと思え? 今、先生たちが校内を見回ってる。俺がたまたまこの至りの見回り担当で、声がするから来てみたらおまえらがいた。…で、お楽しみ中だった」


ニヤリと、口角を上げて。

海斗を通り越して、あたしを見遣るその瞳は。


なぜだろう…

ひどく優しい。


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