俺様彼氏はShy Boy?
「…海斗」
怒りの中に、悲しみが見え隠れしていて。
その表情に胸が締め付けられる。
どうにかその苦しそうな表情から解放させてあげたくて、あたしは海斗の腕に手を伸ばした。
だけど、それは逆効果で。
「触んな!!」
パーンッとはじかれた腕。
その腕にジンジンと痛みが走り、ぶらりと脱力する。
「海斗…」
あたしの小さな呼びかけに、チラリと視線を向け。
「そんな瞳で、見んなよ」
海斗の色のない瞳で、睨みつけられた。
その瞳に、恐怖よりも切なさや悲しみが見え隠れする。
一瞬だけ、泣き出しそうな瞳。
見えたのは気のせいじゃない。
「今度は八つ当たりか?」
先生は相変わらず海斗を挑発して、厭味ったらしく口角を上げて。
その人を嘲笑うような顔に、海斗が気づいたときにはまた飛び掛る勢いだった。
「やめて!!」
あたしの声が、非常階段に響き渡る。