俺様彼氏はShy Boy?


どういうこと?

そう、聞きたかったのに。

肩を引かれてバランスを崩したあたしは、再びタバコの香りに包まれた。


「比奈におまえのタバコの匂いがついてんのがムカつくんだよ。昨日だって…――」


引きつった顔。

余裕のない、その声。


「保健室で二人で、何してたんだよ。どうして、比奈から玲志のタバコの匂いがするんだよ。どうして……」


俯き、強く握っていた拳がフルフルと震えのが見えた。

そして、再び上げられた海斗の瞳は…真っ赤だった。


「どうして、比奈の胸にキスマークがついてんだよ」


その悲痛な声に、グッと息が詰まって。

あたしの身体を海斗と同じように震えた。


違う、違う。


これはキスマークなんかじゃなくて。

先生とはそんな関係じゃなくて。


あたしは…

今でもまだ、海斗のことが好きで好きで仕方ないのに。

海斗だけなのに……


「おまえがトロトロしてっからだろ」


先生からは否定の言葉なんて出てくることはなくて。

それどころか、出てきたのは海斗を責めるような強い言葉だった。


< 419 / 479 >

この作品をシェア

pagetop