俺様彼氏はShy Boy?
「……行っても、いい?」
彼女として最低だよね。
彼氏の誕生日に友だち、しかも元カレと遊ぶなんて。
「比奈が行きたいなら、いいんじゃね」
ドクン、ドクン。
海斗の心臓の音が聞こえる。
今、やけに鼓動が響くのは。
さっきまで派手に行われていたアクションシーンが終わってエンディングへと向かっているからだろうか。
海斗の腕があたしの肩を抱く。
そのせいで、あたしから海斗の表情が一切見えなくなった。
だから、そのときの海斗の表情が少しだけ悲しそうに歪んでいたことに。
あたしは気づくことが出来なかった。
エンドロールが流れると、肩を抱いてた腕は離されてあたしの身体は自由を取り戻す。
立ち上がった海斗が固まった身体をほぐしながら振り返り。
座ったままのあたしを見下ろす。
ちょうど夕日が部屋に入り込む時間で、海斗の顔がよく見えない。
眩しそうに瞳を細めるあたしを、海斗が睨んでいることに気がつかない。
「楽しみ?」
「…えっ?」
「…充と遊ぶのが、そんなに楽しみなんだ」