俺様彼氏はShy Boy?


歩く速さを少しだけ遅くして。

海斗の隣から少し後ろに下がる。


すっかり薄暗くなった道。

外灯に照らされる海斗の背中を見つめる。


「…ゴメン」

「笹木のためだろ?」


振り返らず、海斗の声が耳に届く。


「知ってた、の?」

「聞こえたの。今日、教室で話してただろうが」

「そっか」


そういえは、未来とその話をしてたときに海斗と目が合ったな。

合ったというよりは睨まれてる感じだったのは、海斗にとって面白くない話が聞こえてきたからだろう。


「未来は大事な友だちなの」

「知ってる」

「だから、どうしても付き合ってあげたい」

「わかってるから」


不機嫌だった顔が。

一瞬だけ優しく微笑んだように見えた。

目尻が下がって、フワリと柔らかい笑みを零したように見えた。


「送ってくれてありがと」


家について。

海斗と向かい合わせで見つめ合う。


途中繋いだ手を離さないあたし。

そのまま、別れを惜しむかのようにチュッチュッと軽いキスを繰り返す。

もちろん、周りに誰もいないことは確認済み。


両親は共働きのため、うちの中は真っ暗。

一人っ子のあたしは、平日は毎日8時過ぎまで一人だから。

海斗と一緒にいた日は、寂しくてなかなか離れることが出来ないでいた。


< 64 / 479 >

この作品をシェア

pagetop