俺様彼氏はShy Boy?
歩く速さを少しだけ遅くして。
海斗の隣から少し後ろに下がる。
すっかり薄暗くなった道。
外灯に照らされる海斗の背中を見つめる。
「…ゴメン」
「笹木のためだろ?」
振り返らず、海斗の声が耳に届く。
「知ってた、の?」
「聞こえたの。今日、教室で話してただろうが」
「そっか」
そういえは、未来とその話をしてたときに海斗と目が合ったな。
合ったというよりは睨まれてる感じだったのは、海斗にとって面白くない話が聞こえてきたからだろう。
「未来は大事な友だちなの」
「知ってる」
「だから、どうしても付き合ってあげたい」
「わかってるから」
不機嫌だった顔が。
一瞬だけ優しく微笑んだように見えた。
目尻が下がって、フワリと柔らかい笑みを零したように見えた。
「送ってくれてありがと」
家について。
海斗と向かい合わせで見つめ合う。
途中繋いだ手を離さないあたし。
そのまま、別れを惜しむかのようにチュッチュッと軽いキスを繰り返す。
もちろん、周りに誰もいないことは確認済み。
両親は共働きのため、うちの中は真っ暗。
一人っ子のあたしは、平日は毎日8時過ぎまで一人だから。
海斗と一緒にいた日は、寂しくてなかなか離れることが出来ないでいた。