俺様彼氏はShy Boy?
「これ乗り終わったら別行動しない?」
手に持っていた飲み物を手渡しながら、ミッチャンが何食わぬ顔で言う。
「えっ…でも――」
「いいじゃん、ね、未来ちゃん」
あたしの驚いた声は、拓也くんの声で掻き消されてしまった。
別って。
男女別れて……なんてことないよね?
今の拓也くんは未来しか見えてなくて。
ミッチャンは一瞬気まずそうな顔をしたけれど、今は拓也くんに向き直って何か話している。
「どうする?」
未来が申し訳なさそうにあたしの隣に並んで。
その表情は少し戸惑っているようだった。
二人きりになりたい。
でも、まだ早い。
そんな気持ちと一緒に。
きっと未来のことだから、あたしとミッチャンを二人きりにすることにも戸惑っているんだと思う。
そんな複雑な表情。
今日は未来のためにここに来たのに、未来にこんな顔をさせたらダメだよね。
「いいよ。未来もそのほうがいいでしょ?」
小さく息を吐いてから笑顔を作る。
大丈夫、そう笑顔で伝える。
さっき、ミッチャンと飲み物を買いに行ったときの穏やかな時間を思い出す。
ミッチャンと一緒にいるのは全然嫌じゃない。