俺様彼氏はShy Boy?
「比奈…」
一度は振り払ったミッチャンの手が、あたしに触れる。
ゆっくりと振り返れば。
そこには悲しい顔をしたミッチャンが映る。
その顔は、同情?
自分の彼氏が他の女と一緒にいるところを見たあたしが可哀想で。
だから、そんな顔をするの?
「ゴメン……」
こんなに近くにいるのに。
遠くのほうで、ミッチャンの声が聞こえる。
ミッチャンは、何を謝ってるの?
「傷ついた比奈が見たかったわけじゃないんだ……」
「…………」
「だけど……」
眉の下がった情けない顔。
そんな、哀れむような瞳で見つめないで。
「今の海斗には比奈を任せられない」
やだ…
聞きたくない……
「浮気ばかりの海斗に、比奈を渡したくない」
浮気…?
海斗が……?
ジリジリと近づくミッチャン。
それから逃げようと後ずさるあたし。
二人の距離は徐々に近づいて、ミッチャンの伸ばした手があたしに捕らえようとする。
どっちが傷ついてるのかわからないくらい。
ミッチャンの表情は悲しみに染まっていて。
そんな顔で見つめられてることが耐えられなくて、身体を小さくしてギュッと目と瞑る。
ミッチャンの手があたしに触れたとき。
少し擦れたミッチャンの声が届く。
「……もう一度、俺と――」