彼氏の好きなヒトになる方法
「……ごめん、あの、大丈夫?」
「何が?」
「その……こういうとこ苦手だったら、悪いなと思って。別にここじゃなくてもいいよ。他にも行く宛はあるし。目についたのがここだったから、入っただけで」
俊くんは私を見つめたまま、黙った。
その間も彼の表情は変わらないので、少し不安になる。
それからたっぷり30秒くらい周りをゆっくり見回したあと、俊くんは「いや」と言った。
「いいよ、ここで。こういう機会でもなきゃ来ないし」
「……本当に?大丈夫?」
「うん。佳菜はよくここ来るんでしょ?何か面白いのがあるんなら、教えて」
言われて、私は思わず口角が上がるのを抑えられなかった。やった!
「う……うん!もちろんもちろん!えっとね、まずね、私がとりあえずストレス発散したーいって時にやるのがあるんだけど」
私が再び歩き始めると、俊くんは小さく頷いて、そのままついてきてくれた。