mariage~酒と肴、それから恋~《4》
「…だったら、合コンなんて行くなって言えば良かったじゃん」

こういう時に、可愛げないこと言ってしまう。

でも引けないところが、ホントにわたしは可愛げない。


膨れっ面で、しばし牽制し合って相手の出方を伺う。


ただのケンカじゃない。

今までの二人にはなかった空気が流れた。

艶めいたような、妙な雰囲気。


言い合いになったりした場合は、いつも先に聡が折れるんだけど、案の定、聡はフッとはにかんだ。

やれやれって感じで。

よしよしとわたしの頭を撫でた。


何だろう、この気持ちは…。


「お見合い、ホントに行くの?」


「どうして欲しいの?」


「わたしをほっとくなんて許さないから」


この気持ちって、恋?

それよりもただの執着??

分かんない。答えなんてすぐに出せない。


聡の手のひらに向かって片手を伸ばした。

わたしの手を迷わず受け取ってくれる。


手を繋ぐと、ふわふわと華やいだ気分になった。


――昔。

助けてくれたのは聡だった。

そう、わたしが小学校でお漏らししてしまったとき。
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