Where it is stuckー滞っている場所ー
「ったく、良いだろ。別に」


高崎と望月は、仲が悪い。


「どうせそれも、女を口説くのに使うんだろ。」


望月の顔がゆがむ。


ちっと低く舌打ちをすると、望月は顔を背けた。


望月が枕崎のほうに完全に体を向けると、秋鹿、天音の二人が、こそこそと話をし始める


「図星だったんだな」


「そうだな」

と、二人は望月が聞こえていないつもりで言っているようだ。


だが望月は、その声が聞こえたのか、少し強めの声で枕崎に話しかけた。


「思い出せません」

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