夫の教えるA~Z
と。
♪チャラララーララ♪
突然、大音量のチャルメラ音が聞こえてきた。
ハズかしい…私のケータイの着信音だ。
彼が鳴らした私の電話を、夏子さんが持っていたようだ。
「……しまった」
「やっぱりここに居るんだな。
さ、退けよ夏子」
勝ち誇った声がした。
「ま、待ちなさい、ここは通さないわ。
アンタに会いたくないって言ってるんだからかね、彼女。
秋人……あんた、浮気してんでしょ」
「はぁ?してねえよ、別に。
バカなことやってないで、さっさと退け」
「だめっ!
そうね…どうしてもココを通りたければ……そうね。
私を倒してから行きなさい」
通ろうとした彼を、夏子さんが押し止めたのか。
しかし、
ノリノリの夏子さんはちょっとだけ恥ずかしい。
「このバカ姉……ちょっと母さんっ!」
「……ぐ〜〜」(母、狸寝入り)
「父さん!!」
「ぐ〜〜……」(父、熟睡)